体重を増やしたいのに思ったように体重増えなくて悩んでいるアスリート(スポーツ選手)や部活をしている高校生は多くいると思います。
私も高校時代にラグビーをしていて増量にはかなり苦労しました。
一時期は食べても食べても全然太らない時期がありました。
スポーツトレーナーになった今、高校時代にたくさんの失敗をしていたことに気づきました。
高校入学時は体重は60キロ台でしたが、部活引退時は90キロすることができました。
しかし、体重だけを見たら増量は成功しているように見えますが、多くの脂肪がつきすぎ、体重の増やしすぎで自分が思ったパフォーマンスができなくなりました。
今回はアスリートに向けて
どうやって増量するのか?
パフォーマンスをあげる増量の仕方
についてお話します。
なぜ増量するのか?
監督やコーチにもっと増量しろ!と言われている選手は多いのではないでしょうか?
だからスポーツを上手くなるためには増量しないといけないとは分かってはいる。
しかし、なぜ増量しないといけないのか?
と思っている人も中にはいると思います。
そのためにまず増量する意味についてしっかり理解しましょう。
増量する意味をしっかり理解することは増量するモチベーションにも繋がります!
筋肉量が増える
増量の一番の目的は筋肉の量を増やすことです。
体重が目標の値までいったとしても、筋肉が少しか増えずに、脂肪ばかりついてしまったら、それは増量失敗です。
増量のときは多少の脂肪がつくことは仕方ありませんが、体重が増えたことに一喜一憂するのではなく、どれだけ筋肉量が増えたのかが重要です。
筋肉量が増えることは、筋力が増えたり、パワーが増えることに繋がります。
筋肉がついたらスピードが落ちてしまうと考える人もいますが、筋肉をつけてパワートレーニングをすれば、スピードはさらに上がります。
100m走の選手を見てください。ムキムキばかりです。
フィジカルが強くなる
当たり前のことを言っているのは百も承知です。
でも一応フィジカルが強くなる理由を確認しましょう。
なぜフィジカルが強くなるかというと、
運動エネルギーは
½×重さ×速度² の公式から成り立ちます。
運動エネルギーを多く持っている方がぶつかったときの衝撃は強くなります。
軽自動車とトラックが同じスピードでぶつかったのをイメージしてみてください。
トラックはあまり壊れず軽自動車は木端微塵になることが想像できます。
人もその現象と同じです。
重いほうが強くなります!
だから特にラグビーや相撲取り、あたり負けないように体重を重くする必要があります。
サッカー、バスケもコンタクトスポーツなのでもちろん体重は必要です。
サッカー、バスケの選手が海外選手と対等に戦えないのは体つきの違いが一因していますね。
しかし、一つ忘れていけないことがあります。
それは
運動エネルギー=½×重さ×速度²
フィジカル(あたりの強さ)には速度も関係してることです。
体重が増えたとしても、もしスピードを失ってしまえばフィジカルが弱くなる可能性もあるのです。
そのため増量によって筋肉を増やしつつパワートレーニングでスピードも強化することもわすれてはいけません。
正しい体重の増やし方
増量する理由が理解できたと思うので、
次は正しい体重の増やし方について説明していきます。
摂取カロリーを増やす
三大栄養素(糖質、たんぱく質、炭水化物)は食事で一番大切な要素です。
三大栄養素の摂取量によって摂取カロリーが決まり、摂取カロリーを多くとることが身体作りにはとても大切です。
糖質は1gあたり4Cal、たんぱく質は1gあたり4Cal、脂質は1gあたり9Calとなります。
増量するためには
摂取カロリー>消費カロリー
にしなければなりません。
ハードなトレーニングをしているアスリートや高校生は
1日あたり4000~5000カロリーを消費しています。
つまり体重の増やし人はこれ以上のカロリーを摂取する必要があります(最低でも4000カロリー)
成人男性の1日あたり必要な摂取カロリーが2100カロリーです。
つまり平均男性の2倍以上は食べる必要がありますね!
また一日あたり500カロリー増量することで、一週間あたり450gの増加、つまり1ヶ月で約2キロの増加が可能であると報告されている。
増量を成功させるには栄養バランスが大事!
増量を成功させるには三大栄養素(糖質、たんぱく質、炭水化物)をバランスよく摂取する必要があります。
このバランスが悪いと筋肉がつかずに脂肪ばかりがついてしまいます。
この三大栄養素の必要性とどれくらいとればいいかを説明します。
たんぱく質
筋肉をつくるための一番の栄養素となるたんぱく質です。
主に肉、魚、大豆などに多く含まれています。
未だに太って脂肪を筋肉に変えろ!
という人がいますが、絶対に変わりません!
筋肉(アミノ酸)はたんぱく質からしか作られません。
だから、筋肉をつくるために十分な量のたんぱく質をとらないといけません。
筋肉量を増やしたい人は1日あたり体重1kg×2倍(g)のたんぱく質を取ることを推奨されています。
つまり70kgの人は一日に140gのたんぱく質を取るべきということです。
しかし一日に体重当たりの2.4倍以上のたんぱく質をとってしまうとそれ以上は吸収されずに体外に排出されるという研究結果があるため、取りすぎも意味がありません!
さらに1回でのたんぱく質の摂取は20~30gが推奨されています。
一回の食事で一気にたくさんの量を取るのでなく、
3~4時間おきに食事、またはプロテインを飲んでこの量のたんぱく質を取ることで効果的にたんぱく質を体内に運ぶことができます。
食事だけで意外と1日あたり体重kg×2倍(g)のたんぱく質のたんぱく質をとるのは難しい。
またそのために肉ばかり食べてしまうと、どうしても脂質を取りすぎてしまう。
そのためプロテインを飲むことで効率よくたんぱく質を取ることができます。
プロテインついてまとめています!
炭水化物(糖質)
糖質は身体を動かすための一番のエネルギーになるためアスリートには欠かせません。
糖質が不足してしまうと、最大筋力やパワー、スタミナが落ちてしまい、パフォーマンスに直接影響を与えます。
アスリートの一日に必要な炭水化物の量は体重kgあたり7~9gである。
つまり70kgの選手の一日に必要な炭水化物の量は490~630gである。
お米は100gあたり30gの炭水化物を含んでいる。
つまり70gのアスリートは一日約1600g~2300gのお米を食べなくてはならい。
その他の食事も炭水化物や糖質を含んでいるため、それを考えたとしても
アスリートは一日にどんぶり茶碗(300g)で4.5~7杯のお米を食べる必要がある。
ジュースやお菓子やラーメンも糖質をたくさん含んでいるから、
これらのものを食べればいいのでは?
と思う人がいるかもしれないが、
嗜好品やラーメンなどは多くの脂質を含んでいるため、体脂肪の増加につながってしまう。
脂質
増量するにあって全体のカロリーを増やさないといけない、
また多くのたんぱく質をとるためには肉類を多く食べる必要があるため
脂質の摂取する量はそれに伴って増えます。
ですが、それは大きな問題ではありません。
しかし、増量に伴って脂肪が過剰に増えてきた場合は、
脂質の取りすぎの可能性が非常に高いので、食事の見直し、過剰にお菓子類を食べていないかチェックする必要があります。
どうやって食事をとるか?
今までの説明で一日どのくらいの食事の量を取ればいいかがわかりました。
この量の食事をどうやってとるかいくつかコツを紹介します。
食事回数を増やす
もし一日に4500カロリーを摂取しようと思った場合、1日3食なら1食で1500カロリーを摂取しなければいけません。
もし食事を1日5回~6回に増やすと一回の食事当たり750~900カロリーまで減らすことができます。
また食事回数を増やすことは一回の食事量が減るだけではなく、筋肉量も増えやすくなります。
食事回数が増えると空腹の状態がなくなり、この状態をアナボリックといいます。
アナボリックという状態は身体に栄養が十分ある状態のことを指し、筋肉や細胞をつくりやすい状態です。そのためアナボリックの筋肉に栄養がいきやすいため、効率よく筋肉がつくので、筋肉量を増やしたいときには常にアナボリックの状態でいることはとてもメリットがあります。
サプリメント
サプリメントは増量の時には特に重要です。
前の文で説明したした通り、食事のみでたんぱく質を取ることは非常に大変なため積極的にプロテインを使用することをおすすめします。
プロテインについて詳しくまとめているので、摂取の仕方や買い方まで説明しています。
たんぱく質のみの摂取量を増やしたい人はホエイプロテインをおすすめします。
またおすすめのプロテインを紹介しています。
ウエイトゲイナー
増量する人におすすめのサプリメントはウエイトゲイナーです。
たんぱく質だけではなく、多くの炭水化物も含んでいるため、間食やトレーニング後の栄養補給としても使えます。
おすすめは Kentai のウエイトゲイナー
ミルクチョコ風味100gあたり
エネルギー |
393カロリー |
たんぱく質 | 19.7g |
炭水化物 | 71.0g |
脂質 | 3.3g |
日本のブランドのKentaiなので海外のプロテインの抵抗がある人にも安心して飲めます。
ホエイプロテイン(吸収が早い)とカゼインプロテイン(吸収のゆっくり)の両方が使われているのでトレーニング直後、または就寝前のどのタイミング飲んでも効果的なサプリメントです。
私も増量したいときにはKentaiのウエイトゲイナーを飲んでいましたが、味もとてもおいしくジュース感覚で飲めていました。
また牛乳で溶かすことで、さらにカロリーも増やしつつも美味しく飲めます。
注意点
今回はアスリートのための増量について説明しましたが、競技のためのトレーニングはもちろん、週に定期的にレジスタンストレーニング(筋トレ)を行っている人に向けて説明しています。
筋トレをしなければ筋肉が刺激されないので、いくら多くのたんぱく質をとったとしても筋肉量は増えません。
いま考えれば、私の学生時代の増量失敗の理由の一つに筋トレ頻度の少なさにありました。
しかし、増量中は身体に栄養が多くある状態(アナボリック)なので筋肉を効率的に増やすにはとても最適な時期です。
食事と筋トレをしっかり組み合わせることが増量を成功させる一つのコツでもあります。
まとめ
正しい増量することができれば、筋肉量も増え、競技パフォーマンスも高めることができます。
3大栄養素の摂取の仕方が増量が成功するためのカギです。
今回ビタミンやミネラルについては説明していませんが、三大栄養素の働きを助けたり、免疫機能を高める役割があります。
そのためにしっかりと野菜や果物もバランスよく食べることが大切です。
また、サプリメントを紹介しましたが、あくまでサプリメントは補助食品です。サプリメントに頼って食事にならにように気を付けてください。

東京(主に渋谷、中目黒、恵比寿、代官山)でパーソナルトレーナーをとして活動中のKenshiroです!!!
JASP-アスレティックトレーナー
鍼灸師
BESJピラティストレーナー
筋トレ歴10年。筋トレ、栄養、健康、アスリート向けの情報など発信しています!
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